これは、すべて逆説的にとらえてください。
所々、本音もありますが、それはそれとして・・・・・・
2 式 場
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 「足がしびれて困る」と、住職が言いました。
 葬儀屋は読経が終わった後
翌日の葬儀に備えて、祭壇前にある経机に
台をあてがい、高さを高くしました。
金襴のでかい座布団を片づけ、朱に塗られた
曲ろくと呼ばれるイスと交換しました。
これだけでは、済みません。
リンや木魚もそのイスに座った高さに
越し上げしないといけません。
その状態で、祭壇とのバランスも正座する
参列者とのかねあいも考えねばなりません。
天井の低い今様式の部屋です。
導師が正座からイス席になると、高くなった分
焼香するところからはちょうど遺影のとこ ろに
導師の後頭部がドンときます。坊主の
頭を見て焼香するわけではありません。

葬儀屋は、遺影の飾ってある位置を一段上げました。まずまずのようです。
このため、祭壇の中心である立派な飾り輿の真ん中が、ほとんど隠れました。
のみならず・・両脇に正座する遺族や参列者からは今度はその遺影が天井の灯りに
反射してなんにも見えないときたもんです。
 遺族や参列者の席もイス席にしました。そしたら葬家の方からリクエスト。
全員がイスに座るなら、床を土足で歩けるようにお願いします、とのこと。(つまり土足張り)

「やっぱりこの方が、楽ね。」 
 楽して、葬式に臨む。これが一番。
祭壇なんて問題ではありません。 打ち合わせの時、祭壇を選ぶのにパンフレットの写真を見て
親族会議まで開いた家でした。
すっかりその議論が、飛んでます。
祭壇がなければ、もっと楽にゆったりとしかも大勢の人が中に参列できて
いいけれど、 さすがに祭壇までは要らないよ、とは誰も言いません。
これでこそ、日本人。あればいいんです祭壇は。

お葬式には祭壇。しかも白木の段々。
観音様の頭のてっぺんからローソク電球が、飛び出たよ うな行灯(あんどん)飾りに
意味があります。
たとえそのご尊顔がお多福であっても、そういう飾りのにぎやかさを競います。
これが故人に対する、供養と言うものでしょ!
そのための出費はどんどんなさい。
かけた金額=供養の大きさ。
葬儀屋にとってはありがたい図式ですね。

 式場なんか借りて葬式をしてはいけません。狭いながらも我が家で。
いかにでかい祭壇を飾 ってあげるかが喪主の腕の見せ所です。
部屋一杯の祭壇で、遺族の居場所が無くなります。
雨の中、おもてで傘を差すこともいいでしょう。家族のけなげさがあらわれます。
参列者も雨の中?当然です。会葬者も雨の中。霊柩車も雨の中。
出された生花も雨の中。 ♪♪♪
しょうがない、雨の日は。しょうがない。・・ (昔のフォークにありましたこんな歌。)

 久しく平等に雨は降ります。中で読経をする僧侶以外は。


(2000年4月25日)

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